講演会「森林ボランティアの安全管理は甘すぎないか?」レポート

  • 日 時:2023年3月21日(火祝)13:30~16:30
  • 場 所:横浜市技能文化会館大研修室802(横浜市中区万代町2-4-7)
  • 講 師:水野雅夫さん(Woodsman Workshop代表)
  • 参加者数:55名(一般46名+後援団体3名+講師・スタッフ6名)
  • 内 容:
    13:30 開会、趣旨説明
    13:40 講演|水野雅夫(Woodsman Workshop)
    15:55 深掘り対談|水野雅夫×吉武美保子(NPO法人よこはま里山研究所)
    16:35 閉会
  • 共催:NPO法人よこはま里山研究所(NORA)、moridas
    後援:横浜市環境創造局

アンケート結果(回答数29)

総合評価

  • とても良かった 12(41%)
  • 良かった 14(48%)
  • あまり良くなかった 2(7%)
  • 良くなかった 1(3%)

ご感想・ご意見など

  • 本日は貴重な講演ありがとうございました。
    ボランティア活動で、活動されている方の安全に対する意識改革をどのように行うのがよいか、常日頃考えています。今日は水野先生のお話しを聞いて改めて、作業の恐ろしさを認識したところです。自分のためにも、これから活躍されるであろう人の為にも、しっかり学び、勇気を持って、伝えていきたいです。ありがとうございました。
  • 講演会に参加して自分の立ち位置を再確認したいと思いました。
  • チェーンソーの注意点が主軸すぎたのが残念であった。
  • 期待以上に有難い内容でした。安全第一で備えていこうと思います。
  • 刈り払い機及びチェーンソーを使い始めて数回の経験しかありません。改めて機械の恐さを知りました。
    モリダスで行っている「手のこ」研修に参加をしたく思います。
    チェーンソウの実習研修の機会があれば是非、受講したいと思う。
  • 非常に有意義な講演でした。また、ボランティアがチェーンソーを使用して活動していることに驚きました。職場では業務でチェーンソーを使用するので、特別教育を受講していますが、業務以外であれば誰でもチェーンソーは使用出来るので、まともな講習や研修もなく活動しているのであればいつ事故が起きてもおかしくありません。管理員や造園業者の伐木を見ても不安を感じます。今回の講習は意識の高い方々が参加されていますが、「繰り返し同じ話をしているので飽きた」との参加者もおり危機意識が低い方がいたのは残念です。このような講習がもっと広がり、訓練の場が整備されることを望みます。また、この講演の内容を書籍化して広く安全管理についての基礎を広めて頂きたいと思います。せめてボランティア活動で機械(最低でもチェーンソー禁止)を使用するのはやめてもらいたいです。ありがとうございました。
  • とても良い講演会でした。参加できて良かったです。私の妻へ講演会の話を伝えると、妻は私に言いました。「あなたは私の言うことは聞かないで危険な木を切りに行ってたけど、たまには人の話も聞きに行くべきだね。良い話を聞いてきて良かったね」。
    安全管理、リスク管理の重要性、具体的に危機感が伝わる事例を沢山教えて頂き、参加してよかったです。共感する事が多かったです。安全管理の痛烈な重要性。楽しいの意義が人それぞれちがうことの怖さ。価値観の違いに怖さを覚えました。安全管理が重要で現場では厳しく注意して管理することは建築現場では当然の事です。品質事故でのなぜなぜ会議、根本原因の探求と対策の策定、PDCAサイクルを回すことは必須です。ボランティアがピクニック気分で伐採に参加しているなら伐採はしないでほしいです。甘い考えを捨ててほしいい。また現場でのあいまいな日本語でのコミュニケーションもやめてほしい。ハッキリ良いダメを言い放って厳しく瞬時にわかる意思表示徹底してほしいです。去年のボランティア活動で痛感しました。あいまいな言葉は聞く側の誤認と事故をまねきます。管理者から安全管理を甘くみるな!と一喝してほしいです。
    また本日、高齢者のボランティアでガンコなオヤジがミスリードする場面をみると老害は排除したほうが良い。と強く思いました。またヒーロー気取りの男子ボランティアの存在も危険因子だと思いました。私は東日本地震の被災地山田町出身ですが、当時のボランティアで参入して来るヒーロー正義感に酔いしれた旭川大雪ボランティア団体に膨大な町のお金を奪取されました。曖昧活動には事故がつきものです。横浜市も森林ボランティア育成には安全管理の重要性と責任の所在を厳密にしてほしいです。そして1番の驚きは、正しい技術の担い手が日本には不在の現実を知り驚きました。最後に今後は伐採技術をモリダスで学ばない限り、現場での伐採作業は辞めたいと思いました。モリダスの申込みを検討しますが、講師の言葉を聞く限りでは、伐採はやらない事が死亡リスクからまぬがれるならば、モリダス申込みは、しない事が良いのではとの思いもあります。強烈に印象深い講演会でした。
  • ボランティア活動における安全への配慮の仕方がよく理解できました。効率や利益を求めないボランティアだからこそ、安全最優先で活動をしたいと改めて思いました。ありがとうございました。いかに 安全意識を浸透、向上させて行くのかが課題になっていく。技術向上には、今の横浜市の講習会の充実を期待します。
  • 伐木作業の安全に関する啓発はその危険やリスクの深刻さに比重がかかりすぎていて、どのようにすれば確実に安全になるのかの見取り図を提供するものではなかったように思います。たとえば、階段を一段ずつ登っていけばいいという確実な発展性が示せるはずなのに、階段を踏み外すと落下してしまう恐ろしいリスクの話ばかりだったと思います。2段目の階段や3段目の階段、確実に登っていけば安全であるというビジョンがあってしかるべきですし、無いのであってもそのようなものを求める努力が大切だと思います。
    また、ボランティアに新たに参加しようとする若い人たちのモチベーションがうまく代弁されていなかったと思います。単に危険なことをしてみたいという好奇心のみでなく、自分ができないと思っていたことに挑戦するような健全な動機も含まれていると思います。中には挑戦のためには勉強の時間や費やすコストを惜しまないような若手のボランティア層もいるので、今回の講演はそのような人にはリーチしないようなメッセージを含んでいたようにも思います。
  • ボランティア団体の安全管理がまだスタート地点にあることや、プロの林業従事者や造園業者も安全管理の意識が十分ではないという認識はその通りだと思います。まだぜんぜんダメということを確認しつづけるというのも誠実な作業であると思います。NORAのような団体がそういった姿勢を取りつづけることは賛同しますし非常に好意的に捉えております。今後とも同様のイベントがあれば参加したいと思います。
  • ここまで現実をしっかりと突き付けてくれる研修は他に無く、とても有り難かったです。基礎練習にこだわること、時間は掛けても正確な作業を心掛けること、を謙虚に続けていきたいと感じました。また、いろいろな団体があるのだなと感じました。
  • これまで親団体主催で安全管理の会議を定期的に参加しているものの情報共有までで、その原因を考えたり対策するところまでは言っていなかった。その先に足を踏み入れなかった理由なども理解することが出来ました。職業柄安全には気を使って活動には関わっているものの、会の代表としてどのように会員に啓蒙し、活動させていくか、悩んでいるところでした。後半の対談が私の知りたかった部分でもありますが、やはりなかなか簡単にはいかないという事も理解出来ました。ただ、具体的に、災害から対策までの相関やマネキンになる事をはじめ、すぐに実践できるネタが得られたことは大きな収穫でした。
    ただ、気に入らなかったら帰っていいですよ。や決めつけた言い方は、やや宗教な感じがして、興ざめしました。私たちボランティアも出来る範囲で頑張ってきていて、今日は桜が咲く祝日の中、遠くまで来ているので、そういう参加者への敬意は持って頂きたかったです。
  • 全体的に事故を起こさないための予防の話だったのだけれど、事故を完全に防ぐことはできないので、どちらかといえば林業で事故が起きたときの生命維持のための処置方法の話を聞きたかった。一般的な救命講習ではあまり役に立たないとのことを言われていたので、林業ならではの処置方法を知りたかった。
    聞き終わった後の感想は、なんというか自己啓発して生まれ変わった気がする。研修会にもっと投資しないと行けないと思った。100万とか200万とか借金してでもつぎ込んで、自分を向上させないといけないと思った。水野先生のティーチングのためにもっとお金を貯めたいと思った。
  • 事務局をしていると「俺がチェーンソーで木を伐ってやる」「俺がやってやると言ってるのに何で断るんだ」「手作業なんかやってられない」「事務局は安全の事を言い過ぎだ」「他所の団体でいつもチェーンソーで伐ってる」などなど言ってくる人がたくさんおり、そんな人達に対してこれまで安全の事を考えてお断りをしてきた自分の判断は間違って無かったと思える内容でした。
    再発防止策は具体的な記載が必要というのも、過去の事故報告などの再発防止案はふわっとした内容のものばかりだったことを思い出し怖くなりました。何よりも安全が大事ですし、事故を起こして団体が飛んだらミッションである自然を守るということもできないので、団体の中でも今回の講演の内容共有して安全管理見直します。
  • 初心に帰り、怖がる必要を痛感しました。特に事故を他人に及ぼした場合は。
  • 表現方法も良く吟味されていた。
  • これからボランティアを始めようと考えているものなので、活動にあたっての重要な課題をきちんと知ることができたのはとても良かったと思います。
    一方で、問題点の指摘に終始しており、ではこれからどうしていけばいいのか?といった建設的な話に繋がらなかったのは残念です(批判は幾らも言えるので。正解でなくても進むべき道がしめされなかったのは非常に残念→現時点では活動に取り組んでいくことを見直そうという考えになっています)。
  • 観ぬふりをしていたいことをハッキリ聞くことができ、とても興味深い内容でした。正直、今はアタマがパンパンで、少し整理が必要です。ありがとうございました。
  • 職業柄、知っている(つもりの)部分もありましたが、林業の実態は初めて聞くことばかりで、目からうろこでした。危機感を持つことはもちろんのこと、その感性をどのように磨けばよいのか、あらためて考えさせられました。
  • 明確かつ情報量が豊富で、非常に有益でした。私共の活動場所(市民の森)では、竹以外の伐倒は基本的に公園事務所さんが行いますが、倒木後の処理、各種枝打ち、竹の伐倒、草刈り、せせらぎ管理まで幅広くまでは行っており、当てはまる事項は大いにあると受け止めました。事故報告~調査・検証~予防への活用は必要と思いながら、新参者の一般会員からの発議はしいくく、行動に移さなかったことを反省しております。リーダーはじめ幹部の皆様は柔軟で状況に応じて改善を続けるグループすので、この研修に参加した同士で一緒に考えて行けると感じました。ありがとうございました。
  • 安全管理が甘すぎないか?で、危険性の高さを論じられたのに、鋸や鎌を使わないでプロが使用しても危険性が高いチェンソーや草刈り機をボランティア団体がなぜ使うのか、ボランテア組織運営と安全軽視について踏み込んでもらいたかった。
  • 森林ボランティアには知識、技術の習得が重要だと指摘していながら、それに関する情報が整理できておらず、またそのことに深く検討すらしておらず、考えが浅いように感じた。
    ボランティア活動をしていて、不幸にも事故を起こした方に対し「馬鹿じゃないのか」といった誹謗中傷を行うのみであった。事故が起きた背景や解決策について、もっと専門家らしい突っ込んだ分析がなかったことは残念であった。
    このセミナーは、最後に聴衆の中から意見が出て相手にされなかったが、森林ボランティアはチェーンソーや刈払機のような危険な機会は使うなと言っているように感じた。演者はボランティアの活動について、利害関係から否定的な考えを持っていることを疑ってしまう。
    安全管理について演者から体系的な整理された話が聞けると期待していたが、事例の羅列だったように思う。公演の資料を開示しないという点も、この内容では突っ込みどころ満載で、致し方ないだろう。
  • 果たしてボランティアが動力を使うことが必要かどうかということ。
  • 森づくりボランティア活動の危険性を生々しい事例紹介で大いに理解できた点、良かった。ただし、対談の質問としても取り上げてもらった、安全管理を活動の楽しさに結び付けるアイデアについての回答が満足いくものが得られなかったのは残念。安全への取り組みは当たり前でなく、そのプロセスを楽しめるものにしないと、事故の恐ろしさを強調するだけでは、では止めるとなってしまう。ステイタス向上を目指して、装備や技術向上を図るなどいろいろ手はあると思われるので考えていきたい。
  • 道具の使い方や特徴などの話も聞きたいです。
  • 今回参加されました皆さん、いろいろな形、動機で山の活動に参加されていると思いますが、安全は、最大の課題かと。作業ばかりでは、人心はつかめず、山の作業、活動を通じて更なる、楽しみ、新しい活動を模索しながらの活動を行っております。今回の講演にて改めて安全についてマンネリ化になっている自分に気が付きました。改めて安全について、徹底を図り、会員、一人一人が安全に作業できる環境整備に着手致したく。有難うございました。
  • ボランティア団体の高齢化は切実な問題。次回は高齢者の安全管理にしぼった講演をお願いいたします。
  • 活動の中にある危険の再確認ができたと思います。わかっていたつもりでしたが、最近慣れで麻痺していた自分にハッとしました。自分がこのまま活動に参加していて良いのだろうかと、怖くなるほどでした。良くも悪くも水野さんのお話の仕方がとても特徴的ですので、気を悪くする人もたくさんいたようですが、リスクの再確認という意味では非常に良い機会だったと思います。
    ただ、前半の講演だけでは「NPO活動はやらない方が良い」という結論になってしまう可能性があり、後半の吉武さん対談でいくらかフォローがあったのは正解だったと思います。今回認識できた内容と、その中で感じた疑問は下記のとおりです。
    ・活動に潜む危険を強く再認識できた
    ・事故が起こった場合、どうなるか想像しておくことで、より安全の重要性を認識できた
    ・事故を起こさないためには「小さいリスクもメンバー間で共有しておく事」「安全活動のルールをつくり、第3者も含めた場で確認すること」「安全に活動できるための訓練をすること」が重要
    →「参加者を増やしたい」運営側が「活動を楽しみたい」参加者にしてもらう活動の中で、リスクデータベース化、ルール更新打合せなどを、どの程度積極的に組み込んでいけるのか?
    ・技術が無いうちは伐倒など危険な作業はするべきでない(伐倒が目的ではないはず)
    →そもそも「プロも含めて技術のある人がいない」「良い訓練の場がモリダスしかない」ならどうすればよいのか?
    →会の「目的」は安全に楽しく里山を形成する事かと思っているのですが、参加者の「目的」が伐倒を含む「森林内の作業体験」であり、活動を楽しんでもらうために、ある程度危険を承知で「作業体験」をする方向になってしまっているのでは?
    →安全優先にいくならば「チェーンソー(刈払機)を使うならこのレベル以上」などの資格制などが必要かもしれないが、仕組みを作ったり技術を測ったりすることを自分たちでできるのか?

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